不動産投資信託(REIT)は、その名の通り主に不動産を投資対象とする投資信託ですが、以下のような形で複数人が資金を拠出することにより間接的に不動産を所有し、分配金としてその利益を受けることができる仕組みのことをいいます。
不動産は土地や建物のことですが、その売買や維持・管理には多額の資金と煩雑な手続を要するため、簡単に投資することが難しい資産です。このような特徴のある不動産ですが、複数人による出資を1つの大きな集まりとすることで、個人では売買が難しい大規模な不動産にも投資することが可能になります。

具体的には、不動産投資信託(REIT)が運用する不動産は、「投資法人」が所有し、その投資・運用に関する意思決定は資産運用会社(上図における野村不動産投信株式会社)が行っています。投資家は、その投資法人に投資(※)する形で、間接的に不動産への投資が可能になります。
投資法人は、投資家から集めた資金等を原資として、それぞれの投資基準と運用戦略に基づき、オフィスビルや住宅などの不動産に投資します。そして、所有不動産から得られる賃貸収入をもとにした利益を、分配金として投資家に定期的に分配します。これが不動産投資信託(REIT)の基本的な考え方です。
※不動産投資信託(REIT)では、株式を例にしたときの株式会社にあたるものを「投資法人」、株式にあたるものを「投資口」といい、投資法人が証券取引所に上場されることにより、市場で投資口の売買ができます。
また不動産投資信託(REIT)は、一般的にREIT(Real Estate Investment Trust:リート)と呼ばれており、J-REITとは、日本における不動産投資信託のことをいいます。 (以下では、不動産投資信託、またその仕組によって設立される投資法人について総称して「REIT」といいます。)
個人投資家の方にも、広く門戸の開かれているREITには以下のような特徴があります。
| 1. | 東証などの証券取引所に上場しているREITについては、上場企業の株式と同様に、投資口(※)を売買することができます。 |
| 2. | 上場REITの投資口は、上場企業の株価と同様に市場で投資口価格(※)が形成され、日々の売買により投資口価格が変動します。 |
※REITでは、株式会社での株式にあたるものを「投資口」といい、株価にあたるものを「投資口価格」といいます。
不動産投資には多額の資金が必要で、また維持管理も簡単ではありません。REIT投資であれば、数十万円からの資金での投資が可能で、日々の不動産運営も不動産に精通したプロに任せることができます。
REITでは、それぞれの投資方針に則って、複数の不動産を所有しポートフォリオを構築しています(分散投資)。これにより、単独の不動産に投資する場合と比べて、よりリスクを軽減した投資機会を提供しています。
REITは、主に不動産の売買・賃貸で資産運用を行い、その利益の90%以上を分配金として分配することにより、法人税が免除される仕組となっています。そのため、一般の株式会社に比べて高い分配を実現することが可能です。実際にはこれまで、ほとんどのREITが利益のほぼ100%を分配しています。また、前述の分散投資効果に加え、不動産賃貸事業は長期の安定した収益が見込みやすい事業であるため、分配金も比較的安定しているといえます。REITごとに決算期が違うため、時期は異なりますが、多くのREITは年に2回の分配を行っています。
インフレ時に資産を現金で保有している場合、その価値は目減りしますが、一般的に不動産においては資産価値や賃料が上昇する傾向にあります。REITにおいて資産価値の上昇は売却時の利益を押し上げ、賃料の上昇は分配金の上昇につながりますので、REITはインフレヘッジに有用な金融商品であるといえます。
(参考)野村不動産投信株式会社が運用する上場REIT
| 野村不動産オフィスファンド投資法人(オフィス特化型) |
| 野村不動産レジデンシャル投資法人(居住用施設特化型) |
上場REITの投資口の売買は、証券会社等を通じて、一般の上場企業の株式と同様の形で行うことが可能です。